鉛筆デッサン56モチーフを下記の条件内で机上に配置して、鉛筆で画用紙ボードにデッサンしなさい。ただし、紙製ボックスの表面に、ワインボトル専用パッケージとしてのグラフィックデザインを想定して描くこと。※条件 1.ワインボトルの栓は開けないこと。 2.紙製ボックスは、箱状に組み立て配置すること。 3.卵は紙パックを含めてモチーフとすること。 4.レモンは透明セロファン袋から出さずそのまま配置すること。〈モチーフ〉1.ワインボトル 2.紙製ボックス 3.布（タオル地） 4.紙パック卵（卵６個入） 5.レモン（透明セロファン袋２個入） １本１個１枚１パック１袋ワインボトルの形の構造をしっかりと捉えて描かれている。黒っぽいワインボトルに対して全体を白く描いているが、箱の表面にデザインした正方形の模様の黒みがアクセントとなって両者の調子をつなぎ、良いバランスとなった。ワインボトルを横にすることで難易度は高くなったが、結果的にはキッチンのような臨場感が出た。ボトルの形だけでなく、ラベル上の文字をボトルの丸みに合わせて描くなど丁寧さがある。箱の表面のデザインは高級感を感じさせ、モチーフ全体の格を上げている。出題意図 卓上静物デッサンを通して、将来、デザイナーになる資質（日常生活や自然界に存在する物をよく観察し、表現する力）を見極めることを目的としている。したがって出題される内容は、形態・色・材質の異なる日常のモチーフに、想定問題を加えた課題となる。モチーフの周りにある空気を感じる作品である。何かが変に目立つことなく、静物デッサンとしてのまとまりを感じる。その中でも中央に黒っぽいワインボトルを置いたことでそこに重心ができ、画面全体に安定感が出た。一つ一つそれぞれのモチーフの質感の違いを描き分けようとする意識が感じられ、その結果、見どころの多いデッサンとなった。ワインボトルやビニール袋の表面の光沢感と、タオルと紙パックのマットな質感の描き分けに好感が持てる。採点ポイント 視覚伝達に必要な基礎能力である観察力の有無が、重要なポイント。また、芸術性も含めた表現力を中心に、工夫のある構図も評価の対象となる。実在する箱に、パッケージのグラフィックデザインを想定することも条件に加えられる。想定表現のデザイン力も大切な評価要素である。デザイン・工芸学科❷ 学力試験（学力試験の問題はP.20〜24をご参照ください） 一般選抜（A日程）一般選抜（A日程）❶ 鉛筆デッサン 4時間 B3ボード（画用紙） ❶ 視覚表現 4時間 A2ボード（画用紙） （❶はいずれか選択） ヴィジュアルデザイン専攻
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