卒業作品を見て女子美進学を決めました。小さな頃から作ることが好きでした。なかでもプラモデルなど組み立てるものが好きで、海外の複雑な建築物をプラモデル化したおもちゃばかり遊んでいました。服作りでもパーツに分けて組み立てていくのが好きなので、実は子どもの頃からの“好き”とリンクしているんだなと感じます。女子美のファッションテキスタイル表現領域への進学は、卒業作品を見て決めました。他大の作品と比べて、一番コンセプトやテーマがはっきりしていて、見ただけでそれが伝わってくるものでした。私もこれが作りたい、と素直に思えました。とはいえ服作りの経験は何もなく、初めは不安しかありませんでしたが、周りも8〜9割が未経験でしたから、みんなで助け合いながら基礎を身につけていきました。友人たちと励まし高め合える場所。1年次の頃から共に学んできたクラスメイトは、家族のような存在です。作品作りには体力がいり、疲れて投げ出したくなる時もありますが、そんな時には隣でがんばっている友人や励ましてくれる友人が力になってくれます。入学前に想像していた女子大のネガティブなイメージとは真逆で、さまざまな個性が集い、お互いに高め合うことができる場所。作品の雰囲気も個々でまったく違うので、とても良い刺激になります。また、1学年30人ほどと少人数なので、先生も学生一人一人に深く向き合ってくださいますし、少しでもわからないことがあればすぐに質問でき、どんどん学びが身につきます。3年次になってからは、企業の方と一緒に取り組む授業にも臨んでいます。実際に売れる服作りとはどんなものか、現在のファッション業界は何を求めているのか。それまで自分の作りたいものしか作ってこなかった私にとって、改めて服作りとは何かを考えさせられるものでした。一方で、授業を通じてスキルを高め、どんどん複雑なデザインに挑戦できる歓びも感じています。まだまだ作りたいものや学びたいことがいっぱい。自分にしか出せない表現を研究し、可能性を広げていきたいです。ファッションテキスタイル表現領域 3年 徳原多恵さんたくさんの経験から、自分のやりたいことを見つけ、伸ばしていける。187
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