大学院美術研究科は、美術・デザイン理論研究や作品制作を通して、新たな価値観を創出し、社会に貢献しうる研究者・表現者の養成をめざします。グローバルな視点に立ち、芸術に関する学識や技術を自立して探求し、自らリーダーシップを持ち高度な専門家として社会に貢献したいという高い意欲のある人材を支援して参ります。今、社会は大きな変革の時期にあります。情報化、高速通信ネットワーク、そしてAI技術革新が急速に進み、作業の効率化は進む一方で、新しい発想や、美を生み出す創造性、そして心の問題は、AIでは解決できません。さらに新型コロナ感染拡大によって、健康や経済活動のみならず精神面でも、大変厳しい状況となっています。人と人の密接なコミュニケーションが制限され、これまで当たり前とされていた日常が立ち行かなくなっています。新しい社会のあり方、新しい日常、そして心の安心をどのように生み出していくか、考えていくことが大切です。人々の心のつながりを深め生活を豊かにする美術・デザインの果たすべき役割は、これまで以上に必要とされます。多様で可能性に満ちた研究や表現を通して、社会的意義のある理論・表現を構築し、独創性・新規性のある研究や作品制作をめざす人を求めます。大学院美術研究科長 川口吾妻新しい創造と研究をもって未来をつくる。211
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