大学案内2023
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(写真左から) 松本恵理子さん(雅号/松本宴理子)、松本好央さん、和田倫子さん(雅号/和田伊生)、夏目真理子さん336「子どもの頃から絵を描いたり、ものを作ることが大好きでした。終戦の年に生まれ物のない時代に育ちましたが、女子美を卒業し手仕事が好きだった母は、服を手作りしたりハンカチに刺繍をしたりしてくれていました。私が好きな道に進めたのは、祖母や母が女子美で培った心の余裕に触れていたからかもしれません」。そう語る倫子さんは、1965年に短期大学造形科図案教室を卒業したご一家の三代目女子美生。祖母・ふささん(一代目)、母・信子さん(二代目)からバトンを受け継ぎ、やがてふたりの娘にバトンを渡した。「娘たちを女子美に入れたかったし、娘たち自身も入りたくて、一生懸命に努力していました。ふたりとも高校時代は放課後に毎日休みなくアートスクールに通い、念願の女子美生になりました」(倫子さん)。そうしてご一家の四代目女子美生となった、姉の真理子さんと妹の恵理子さん。真理子さんは短期大学彫塑教室を卒業後、1991年に専攻科を修了。妹の恵理子さんは短期大学彫塑教室から芸術学部芸術学科造形学専攻に編入し、1993年に卒業した。「物心ついた頃には、母が自宅の絵画教室で子どもたちに絵を教明治時代から120余年の歴史を刻む女子美。母娘2世代で女子美生という方も珍しくありません。そんななか、2022年4月になんと女子美史上初といえる「五世代で女子美生」のご一家が誕生しました。明治から令和に至るまでご家族に受け継がれる、女子美マインドとは?五世代で女子美生

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