2022年、女子美は創立122年を迎えます。私たちが今も大切にしていることは創立者の横井玉子が掲げた建学の精神である「自立した女性」の育成です。そのために本学では、技術や表現についての学びはもとより、アートやデザインの原点である発想を引き出す多様な教養も身につけていきます。身体の内、外で起こるさまざまな現象や感覚について深く考える時間も女子美ならではの教育であり、コンセプトやイメージを創る大事な要素となります。それは将来、クリエイターやアーティストとしてだけでなく、考える力、生きる力を備え、社会に貢献できる人材としてあらゆる分野に生かすことができます。本学では科学、工学、医療系など異分野との連携を積極的に行っています。国内外の各地域との交流も盛んです。正課授業および正課外のプロジェクトや研修に積極的に参加し、従来の枠にとらわれず、各人の学びを多分野で生かし、世界を舞台に活躍することを願い実践しています。女子美術大学 女子美術大学短期大学部学長 小倉文子女子美生の魅力は、協調性を持ちながらも決して群れることなく他者を認め、他者と比べることなく互いの個性を尊重できることです。また、国内外に広がる女子美のネットワークは、専門分野を越えて活躍する卒業生同士、卒業生と在学生を積極的につなぎ、講演会、授業、プロジェクト活動などから得られる貴重な情報や体験から刺激を受け、啓発を促す役割を担っています。今後についても積極的に女子美ネットワークの輪を広げ活用できるよう力を注いでまいります。これからの社会はサイエンスやテクノロジーがますます進化すると同時にアートやデザインの学びで培われる創造性や発想力が必要とされる時代となります。本学の学びを通して豊かな心を育み、美術、工芸、デザインのどの分野にあっても芸術として花開くように、そして、その学びを社会に還元することが重要と考えます。建学の精神を心に刻み、美術大学として芸術の力を信じ、社会に貢献できる人材の育成に努めます。048考える力、生きる力を携えた自立した女性を世界へ。
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