1234年次年次年次年次日本独自の美意識の中で育まれてきた日本画。その魅力は、多くの自然素材を用いることで生み出される日本の自然観、精神観を映し出した、豊かな表現にあります。本専攻では、日本画に欠かせない描写力、構成力を高めながら、和紙、岩絵具、筆、表具、箔などの伝統的な材料を使いこなすことを基本としています。伝統を踏まえながら、学生一人ひとりの自由で現代的で、豊かな感性に根ざした日本画を追究していきます。基礎力を高め素材への理解を深める。素材と技術を研究し表現の幅を広げる。客観的に自己の制作をとらえ主題と表現の関わりを探る。これまでの知識と経験を注ぎ込み大作に挑む。日本画の画材に親しみながら、対象物を的確に把握し、描写する技術を習得していく1年次。植物、風景、動物などのデッサンや写生を通じて、日本画制作のベースとなる基礎知識と造形力を身につけます。また、他専攻の実技も学ぶことで、幅広い視野と創造力を養います。描写力や造形力を高めながら、水墨表現の基本を集中的に学び、技術面、精神面の向上を図ります。絵具作りや紙漉きなどの素材研究や模写による古典研究も。さらに、他専攻の多様な材料技法も学び、自由で個性的な、現代の日本画を描くための土台をしっかり固めます。人体デッサン、人体制作、自由制作などの大作に取り組み、独自の日本画表現へと発展させていきます。また、古典技法の学習を深めることで、多様な表現技法や素材に関する知識も修得。日本画制作に対する視野を広げ、各自の表現のテーマを明確にします。前期に100号の自由制作を2点、後期には卒業制作として自由なテーマで150号程度の作品制作を行います。教員と密な対話を重ねながら各自の発想を広げ、個性豊かな作品制作をめざします。これまでに蓄えた力を余すことなく発揮し、作家としての意識を高めます。伝統を踏まえ自由で新しい日本画をめざす。077○教育目標 日本画制作を軸に、日本画の材料・素材研究や古典絵画の研究を連動させ、幅広い視点から日本画を総合的に学び、日本画の伝統をふまえて、個々の豊かな資質・若い感性を活かした次代の新しい日本画の創造に主体的に取り組める人材の育成を教育目標とする。 ○カリキュラム・ポリシー 1・2年次では、日本画制作を通して、伝統的画材や技法の知識などの基礎力を充実させ、作品サイズを次第に大きくしながら、 柔軟な思考と創造力を培う。3年次では自己の表現の追求、より自由で個性的な創造的表現へ発展させ、古典研究では、精神・古典技法についてより深く学び、日本画制作の幅を広げる。4年次では、各自のテーマを探求し、習得した技術・技法をもとに、集大成として卒業作品を制作する。作品発表を通してプレゼンテーション力を高め、社会に発信していく力を養う。
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