入試ガイド・問題集2024
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問題58モチーフを下記の条件内で自由に配置して、鉛筆で画用紙ボードにデッサンしなさい。※条件 1.モチーフは、傷つけないこと。 2.瓶入り飲料は開封しないこと。〈モチーフ〉1.瓶入り飲料 2.バスケット 3.キッチンクロス 1本1個1枚クリアな空間を感じさせる表現は評価する。レイアウトはモチーフの関係性を考えて、もう少しダイナミックな構図を心がけて欲しい。またボトルの設置面と床の関係性、ラベルデザインの詳細な書き込み、ガラスの質感などはさらに丁寧な観察と描写を求める。素直な観察により自然で清潔感のある空間が表現されている点は評価できる。一方で、鉛筆の調子が単調であることと描写不足により、モチーフの詳細な形状や存在感、説得力のある空間表現が不足している点は残念である。ヴィジュアルデザイン専攻・プロダクトデザイン専攻環境デザイン専攻・工芸専攻出題意図 デザイナーや工芸作家に必要な、形態・構造・材質感・構成感覚や色彩感覚といった基礎的表現力と、日常生活や自然界などから観察し、理解する力を見極めることを目的としている。デッサンは、モチーフを良く観察し、その構造を理解・分析し、表現する事が重要である。また、画面を秩序ある空間として認識し構図を設定することについても問う。採点ポイント鉛筆デッサンは、形体、材質、色彩の異なる“モチーフ”をよく観察し、構図・プロポーション・立体感・素材感・色彩感などにおいての描写表現力が重要な評価点である。制限時間内での構成・全体感などのバランス表現や部分の観察力も評価のポイントとする。面接学校推薦型(公募制)試験の面接では、志望理由や将来における目的意識が明確か、また、学習・創作意欲があるかなどの質問において、自分の言葉で素直に明確に表現できるかが重要な評価点である。また、特別選抜入試でも上記の点は同様であるが、外国人の方は、特に、日本語のコミュニケーション能力が重要であり、持参作品などと合わせて総合的に評価する。各モチーフがバランス良くレイアウトされ、まとまりの良い構図で描かれている点は高く評価できる。またクロスの質感や丁寧な描写は高く評価する。一方で、固有色の対比や床の表現が荒い点はマイナスポイントである。クロスの複雑な造形と、流れるような配置がダイナミックな構図を生んでいる点は高く評価する。また鉛筆の階調が鮮やかで、作品に躍動感を与えている点も良い。瓶のプロポーションとガラスの質感については、より緻密な観察と描写を求めたい。デザイン・工芸学科❷ 面接一般選抜(A日程)学校推薦型選抜(公募制)/特別選抜(社会人・帰国子女・外国人留学生)❶ 鉛筆デッサン 2時間30分 B3ボード(画用紙)  全専攻共通

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