❷❶❷❶36下書きの段階から構図の取り方やモチーフ同士の距離感について冷静に分析し、バランスの良いデッサンに仕上がっている。木炭の調子を上手く使い、試験会場の光源の位置や柔らかな光と影を効果的に表現できている。また、それぞれのモチーフをよく観察し、複雑なビンの形状やガラスや布等の特徴を上手く表現できている。特にステンレス製のシャンパンボウルの写り込みや金属の質感とボウルから垂れる白い布がよく描かれており存在感が出ている。以上のように、総体的かつ客観的な視点で検証しながら制作できる能力を評価した。左右の世界の特性を把握し的確に描いた良作。右は布の柔らかさや白さ、テンションを意識し、果物、造花、シャンパンボウルの質感との対比を効かせている。また左は台のパースや木目、ガラス板の透明感などを抑えつつ、チューブを丁寧に描くことで手前奥の空間や構造を表現している。奥のスクリーンをあえて暗く描きコントラストを抑えることで、右のモチーフ群を引き立てて、前後関係をダイナミックに演出している。右の白布の縦軸、左のスクリーン・ガラス板・台の横軸に世界を分けたことが画面に明快な強さを与えている。【木炭】一般選抜(A日程)【木炭】美術学科洋画専攻
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