鉛筆デッサン56モチーフを下記の条件内で自由に配置して、鉛筆で画用紙ボードにデッサンしなさい。※条件 1.モチーフは加工しないこと。 2.紙箱は開けずに使用すること。 3.瓶は開栓しないこと。〈モチーフ〉1.紙箱 2.瓶 3.布 ※注意 1.デッサン用ボードの表裏(受験番号シールが貼ってある方が裏)、上下(△の吊り具が付いている方が上)を間違えないように注意すること。 2.下描き用紙は試験終了後に回収しますが、採点の対象とはしません。 3.配布物はすべて回収しますので持ち帰らないこと。1個1本1枚コントラストによって力強さを表現しており、存在感を感じるデッサンである。モチーフを直列に配置したことで空間構成が単調になってしまったのが残念である。素直な構図で画面に大きくモチーフを捉え、質感や瓶の映り込みをしっかりと描写している。一方で、全体の構成が窮屈になったため、広げた布の形態や手前と奥の関係が捉えられていない。この点が改善できると良い。出題意図 工芸専攻では、素材に触れその特性を見出すことでさまざまな発想が生まれ、豊かな創造性が育まれると考えている。その礎となるデッサンは、モチーフの形態や質感を理解し表現する能力が必要となる。本入試では受験生の持っている観察力、構成力、描写力の到達度を、鉛筆デッサンを通して確認する。大胆な構図でモチーフの形態や質感をしっかり捉え、布のやわらかさや全体の色調も的確に表現している。瓶を細部まで描き込むことにより、空間を感じさせる仕上がりとなっている。繊細な鉛筆の色使いでモチーフを捉えようとする意欲が見られる。それぞれの質感をよく観察し描き分けてほしい。画面の配置構成を工夫し空間を生かせる構図がとれると良い。採点ポイント●モチーフの形態・質感・色彩を正確に理解し表現できているか。●モチーフをバランス良く配置し、作品の構図や空間構成が効果的になされているか。その描写力を総合的に評価する。デザイン・工芸学科❷ 学力試験(学力試験の問題はP.12〜16をご参照ください)一般選抜(A日程)❶ 鉛筆デッサン 3時間 B3ボード(画用紙) 工芸専攻
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