問題58モチーフを下記の条件内で自由に配置して、鉛筆で画用紙ボードにデッサンしなさい。※条件 1.モチーフは傷つけないこと。〈モチーフ〉1.ガラス製水差し 2.スコップ 3.キッチンクロス ※注意 1.ボードの表裏(受験番号シールが貼ってある方が裏)、上下(△の吊り具が付いている方が上)を間違えないように注意すること。 2.白色の薄紙は下描き用です。 3.下描き用紙は試験終了後に回収するが、採点の対象とはしない。 4.試験場で配布されたものは持ち帰ってはならない。1個1個1枚複雑なキッチンクロスの造形と水差しのガラスによる屈折した現象を丁寧に描写している点は高く評価する。やや窮屈な構図と、手前の床面とスコップが乗っている床面との整合性に欠ける点は改善を求める。丁寧な観察と描写は優れている。また、スコップだけを独立させて全面に配置した構成はユニークで評価するが、この構成では床面の整合性が不可欠なポイントであり、その点が弱いところが残念である。ヴィジュアルデザイン専攻/プロダクトデザイン専攻環境デザイン専攻/工芸専攻出題意図 デザイナーや工芸作家に必要な、形態・構造・材質感・構成感覚や色彩感覚といった基礎的表現力と、日常生活や自然界などから観察し、理解する力を見極めることを目的としている。デッサンは、モチーフを良く観察し、その構造を理解・分析し、表現する事が重要である。また、画面を秩序ある空間として認識し構図を設定することについても問う。採点ポイント鉛筆デッサンは、形体、材質、色彩の異なる“モチーフ”をよく観察し、構図・プロポーション・立体感・素材感・色彩感などにおいての描写表現力が重要な評価点である。制限時間内での構成・全体感などのバランス表現や部分の観察力も評価のポイントとする。各モチーフを配置した状況をしっかりと観察し、秩序の取れた空間や素材の質感が描かれている点は高く評価できる。一方で、水差しやスコップのプロポーションの精度が不足している点は残念である。モチーフの位置関係を理解し自然で清潔感のあるクリアな空間が表現されている点と、各モチーフの素材感をかき分けている点は高く評価する。水差しのプロポーションと、小さく収まりすぎた構図には改善を求める。面接学校推薦型(公募制)試験の面接では、志望理由や将来における目的意識が明確か、また、学習・創作意欲があるかなどの質問において、自分の言葉で素直に明確に表現できるかが重要な評価点である。また、特別選抜でも上記の点は同様であるが、外国人の方は、特に、日本語のコミュニケーション能力が重要であり、持参作品などと合わせて総合的に評価する。デザイン・工芸学科❷ 面接一般選抜(A日程)学校推薦型選抜(公募制)/特別選抜(社会人・帰国子女・外国人留学生)❶ 鉛筆デッサン 2時間30分 B3ボード(画用紙) 全専攻共通
元のページ ../index.html#60