問題66SDGsの目標5はジェンダー平等の実現です。女性及び女児に対する差別を撤廃するために、解答用紙の1から3について、図・イラスト・キーワード・文章など自由に用いて、あなたらしい解決アイディアを表現しなさい。[参考]今の社会では男性の役割・女性の役割など、個人ではなく性別によって働き方や生き方が決められてしまうことがある。生物学的な性別ではなく、社会的・文化的な性差のことを「ジェンダー」と呼ぶ。ジェンダーの格差をあらわす「ジェンダーギャップ指数2023」では、日本の総合スコアは146ヵ国中125位と、過去最低を記録した。具体的には、女性議員や女性管理職の比率の低さ、男女の賃金格差が目立っている。また、大学や大学院への進学率でも男女差がある。労働には対価として収入が発生する収入労働と、収入が発生しない無償労働がある。女性はコミュニティの中での連携や、家事・育児といった無償労働を担ってきた歴史がある。資本主義の視点から見ると、このような労働を担う女性は賃金を支払わなくて良い労働力であり、社会的地位が低い。例えば日本の年金受給額は現役時代の賃金が多いほど増加するため、男女の賃金格差や無償労働は年金受給額の面でも格差としてあらわれる。令和3年度の、6歳未満の子供がいる共働き家庭の家事にかける時間調査によれば、男性が一日あたり1時間55分に対して、女性は6時間33分となっている。日本では男性だけでなく女性も、家事や育児を女性の仕事とみなしやすい傾向がある。タイトル:「女性差別はない」なんて言わせない!体験型授業の提案【全体に対するコメント】中学生・高校生をターゲットに、なかなか気づけない日常に潜む違和感を、寸劇の形を用いて自分ごととして捉えやすくするアイデアが良い。また、ジェンダーの問題を解決の一歩として、どうするべきかという目的が明確であるため、問題を「知る」こと、「体験」すること、といったアイデアには筋が通っており、説得力がある。2時間 【表現に対するコメント】項目を分けて箇条書きにするなど、少ない文字数で読みやすくアイデアを提案できている。簡易なイラストであるにも関わらず、表情が豊かで親近感を感じさせる。学生や差別を受けている人の色を変えてみるなど見せ方を工夫しても良い。出典1.内閣府男女共同参画局冊子 みんなで目指す!SDGs×ジェンダー平等2.川崎賢子・中村陽一「アンペイド・ワークとは何か」藤原書店 2000年3.世界経済フォーラム「グローバル・ジェンダー・ギャップ報告書 2023」4.朝日新聞社発行 2030SDGsで変える5.総務省統計局 我が国における家事関連時間の男女差※注意 1.解答は別紙解答用紙に記入すること。(裏面使用不可) 2.カラーペン・色鉛筆は使用可(色数自由) 3.問題用紙右下および解答用紙の裏面右下に受験番号を 記入し、氏名は記入しないこと。 4.白い薄紙2枚は下描き用とし、右下に受験番号を記入すること。 下描き用紙は、試験終了後に回収するが、採点対象とはしない。 5.問題用紙を持ち帰ってはならない。一般選抜(A日程)❶ 専門試験(伝達表現) 芸術学部共創デザイン学科❷ 学力試験(学力試験の問題はP.12〜16をご参照ください)
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