※文中敬称略。各領域名称は以下のようにアルファベットで記載しています。メディア表現領域=MD、ヒーリング表現領域=HL、ファッション表現領域=F、スペース表現領域=SE、クリエイティブ・プロデュース表現領域=CPは横のつながりがあります。専門と専門を組み合わせていくことで生まれる化学反応を、新しいアート・デザイン表現学科ではきっとたくさん目にすることができると思います。メディア表現領域は時代の先端を意識したデジタルを中心にした表現を行っていますが、他の4領域の専門分野にデジタルのエッセンスを加えることで、新しいコラボレーションやチャレンジに貢献できると思っています。あらゆるジャンルは融合していきます。ここでの学びを通して、新しいジャンルを生み出せる人を育てていきたいですね」5領域が混ざり合い生まれるもの組んできました。空間を単に物理的なものとして見るのではなく、『そこに人がいる場所』ととらえることで、私たちはもっといろいろな広がりを手にすることができます。たとえば、ファッションとの融合によって、医療空間における着衣、入院着や医療スタッフのユニフォームのよりよい形を考えることができます。あるいはメディアやスペースと融合することで、VRや嗅覚、触覚を使った展開を考えるのも楽しいかもしれません。そこに私たちが積み重ねてきた『そこにいる人たちをしっかり見る』という、作品の向こうにいる人の解像度の高さのようなものを併せ持つことができたら、きっと新しい表現につながっていくと思っています」山村(F) 「ファッション表現領域(2024年度名称変更)では、新しいカリキュラムのなかで、人の手でつくりだすアナログな技術や発想と、その想像の世界をさらに広げるためのデジタルを融合し、自由に行き来できる力を育てることに力を注いでいきます。これからの社会、あるい171新体制のアート・デザイン表現学科は、各領域の専門教育に加えて、領域間連携をより強く意識したカリキュラムに変わります。そこでどんな表現が生まれ、どんな力が育まれていくのでしょうか?季里(MD) 「専門と専門が重なり合うところにある、中間領域を見つけていく。これは、アート・デザイン表現学科がこれまで以上に大切にしていきたい、大事な考え方です。大学の教育で専門性は高まりどんどん分野が細分化されていくけれど、一方で世界はつながっていて、ありとあらゆる分野に保高(HL) 「ヒーリング表現領域は医療や福祉の現場で空間芸術としてのヒーリング・アートに取り
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