ヒーリング表現領域学生インタビュー1年次の授業で出合ったかぎ針編みが4年間の相棒に幼い頃から絵や工作が好きで、高校時代は芸術系の高校で映像やアニメーションを学んでいました。ヒーリングについての予備知識はありませんでしたが、アナログからデジタルまで幅広い分野の表現にチャレンジできる点に惹かれて、ヒーリング表現領域を選びました。1年次では、アート・デザイン表現学科の各領域を横断して表現の基礎を学んでいきますが、私はそこで出合ったかぎ針編みに4年間を通じて取り組みました。編み物そのものが初めてでしたが、1本の針から広がる世界の面白さに夢中に。卒業制作では、ぬいぐるみを専門とする先生の指導を受け、3メートルを超える大作に挑んでいます。もともとかぎ針編みはファッション表現領域の授業がきっかけでしたが、領域にとらわれない自由な作品づくりができる環境は大きな魅力です。卒業後も続けていきたいと思える、大切な出合いになりました。自分のこと、アートのことを本気で語り合える貴重な時間ヒーリング表現領域の専門科目は、小児病棟の壁画制作やインクルーシブ・デザインなど、それまで関わりのなかった分野について専門の先生の話を聞ける、とても貴重な機会。また、女性のための美大である女子美ならではと感じたのが、ジェンダーアートやフェミニズムに関する授業が充実している点です。高校時代から女性と社会に関する問題に興味があり、専門的な視点から学ぶことができて良かったと感じています。自分のこと、アートのこと、社会のこと。自分の考えや好きな世界について、互いに堂々と語り合える時間は、人生の中でもとても貴重なものだと思います。他人の目を気にすることなく、のびのびと自分を表現できる場所。臆せずに行動することで、きっと新しい表現、新しい自分に出会えると思います。ヒーリング表現領域4年 太田こころさん(取材当時)埼玉県立芸術総合高等学校(埼玉県)出身ジャンルや領域にとらわれず、やりたい表現を追求できる場所。190
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