年次年次1234年次年次「空間の経験」について考える。209○教育目標 スペース表現領域は新しい体系で空間の概念を捉え、歴史的文脈や人間の本質と向き合いながら、多様な角度から空間の創造性を拡張し、豊かな社会を構想することのできるスペースクリエイター/プロデューサーの育成を教育目標とする。 ○カリキュラム・ポリシー 教育目標に到達すべく、以下のカリキュラムを編成する。【知識・理解】(教養力・基礎的専門性)空間を取り扱うのに必要となる基礎的概念や技量(人間工学、製図、モデリング等)を習得し、スペース表現領域が柱とする「プリミティブスペース」「テンポラリースペース」「イマーシブスペース」の3つの空間概念について学ぶ科目を設置する。【関心・意欲・態度】(主体性・開拓力・チームワーク・柔靭性)領域横断型プロジェクトやゼミナール形式の授業を通して、課題に主体的に取り組む姿勢、多様な人々と協働する姿勢、複眼的に空間の概念を捉える力を養う科目を配置する。空間の概念を深め独創的な表現を追求することで自己実現を図る意欲と、将来を展望し自律的に学び続けることができる力を養う科目を配置する。【思考・判断】(総合的判断力・創出力)空間の原初から未来について考察し理解を深めることにより、多様な角度から空間の創造性を思考、発想する力を養う科目を配置する。【技能・表現】(創作力・実装力)専門性を深く研究しつつ、他分野との中間領域を展望することで独自の表現力、表現技法を養うための科目を設置する。人間のさまざまな活動や休息の場所を心地よく豊かな空間にするにはそこにどんな人が居て、どんなことが起こるのか、どんな情報と出会うのか、といった一人一人の経験を想像しながら考えることが重要です。座った椅子の肌触りや、そこで聞こえる会話、音、音楽。壁に貼られたポスター。そういったさまざまな要素から人はそれぞれの経験を紡ぎ出します。スペース表現領域ではこうした経験を構成するさまざまな要素について深くアプローチしながら空間を考えます。人にとって空間の経験とは一体なんなのか?を原点とし、空間の可能性をひらき、新しい経験と豊かさを社会に提案することのできる人を育てます。空間表現と思考のための基礎を習得する。知識・技術を総合し専門性を模索する。実践的なプロジェクトで独自の表現と専門性を深める。専門性を深く追究し社会に向けて発信する。人間工学や製図、縮尺模型制作、3D CADなど空間表現の基礎となる技法を学びます。また、空間を考えるための新しい体系として「プリミティブスペース(原初の空間)」「テンポラリースペース(瞬間の空間)」「イマーシブスペース(没入する空間)」という3つの概念の基礎を実習を通して身につけます。1年次で学んだ基礎を踏まえ、演習やプロジェクトを通してより深く学び、発展的な表現へとつなげていきます。前期では生命維持のための原初的な空間から、コミュニティ空間での表現、演劇やゲーム、映像、VRなど没入型空間までを学び、後期ではそれらを総合し、自らの専門性を模索していきます。学内外の連携プロジェクトを通じて自分の表現が社会とどのように結びつくのか、実践的に考えていく3年次。さまざまな空間思想にも触れ、空間の捉え方について深い視点を養っていきます。後期からはゼミに所属し、卒業制作に向け自身の専門性を高めていきます。ゼミやプロジェクトベースの学びを通じて、それぞれの専門性を追究していく4年次。4年間の集大成となる卒業制作では、社会を豊かに革新するクリエイター/プロデューサーとして、造形物、VR、インスタレーション、パフォーマンスなどさまざまなアプローチで、自身の表現を社会に発信していきます。
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