大学案内2025
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教員プロフィール213求める学生像と、卒業後の姿西田 本領域のキーワードは「世界をよく知ること」だと思っています。すでに確立され、効率化されたシステムの中でうまくオペレーションすることよりも、人間の欲求の原点を知り、目の前の世界の肌ざわりを知ることを大事にしたい、というのが私たちの思いです。どうして焚き火の周りに集まりたくなるんだろう。どうしてカーテンの裏って落ち着くんだろう。そういう感覚の奥底にあるもの、世界経験のようなものを研究したい人には面白い領域だと思います。後藤 やっぱり、人間が好きな人かな。空間は人が生活する、生きていく舞台ですよね。それがどんな空間だったら心地いいのか?を考えることを楽しめる人は、ウエルカムです。興味があるの後藤浩介教授(左)九州芸術工科大学芸術工学部工業設計学科卒業後、株式会社GK設計に入社。プロダクト、サイン、インテリア、ディスプレイ、景観デザイン等に携わる。その後、東京大学新領域創成科学研究科環境学専攻社会文化環境コースにて、屋外での物理的環境と人間の行動についての研究を行う。在職中の主要実績として丸亀市猪熊弦一郎現代美術館/市立図書館家具サイン実施設計、新型郵便ポスト開発、仙台市歩行者系サイン整備計画等がある。なら大丈夫、モチベーションがあればデッサンに自信がなくても、美術を本格的に学ぶのが初めてでも、臆せずに飛び込んできてほしいです。空間を表現するために必要な技術はもちろん学んでいきますが、今はまだできなくても、入学してから学ぶことができます。それから将来の活躍というところでは、デザイナーやアーティスト、既存のスペース関係の分野はもちろんのこと、心地よい空間を考えられる人として、たとえば公共のまちづくりや福祉分野などで空間のクォリティを上げていけるような人を育てたいという気持ちもあります。“人の心地よさ”に対して感覚を研ぎ澄ませ、社会の居場所づくりをしっかり考えられる人を、ここから送り出していけるといいなと思っています。西田秀己専任講師(右)ノルウェー王国ベルゲン芸術デザイン大学芸術学部修士課程修了。光州ビエンナーレ(2014年/韓国光州)、札幌国際芸術祭 (2014年/札幌)ほか多数で作品を発表。ロンドン、台北での活動を経て、2018年から2019年にかけてポーラ美術振興財団在外研修員としてモスクワに滞在。風景と人との対話を生む環境インスタレーション作家として活動する他、舞台美術、空間デザイン、インスタレーション、パフォーマンス等も手がける。

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