大学案内2025
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版画李 佑安 「犠牲」銅版画/H825×W600mm私の作品は、記憶の風景と現在の日常生活の相互作用を描いている。作品のキャラクターは私を参照しているが、完全に私自身ではなく、時には構想したキャラクターであり、時には家族全体の女性をイメージした集合である。私は、意識的、隠喩的、荒唐無稽なフィルターで平凡な生活の表面下に潜む異様を再考しようとする。工芸 宮本佳子 「observe」 スクリーン捺染/綿布/W1150×H5000mm(6点)人の心の中には記憶や想いを内包するうつわがあると考えます。その記憶や想いが受け止められたり、溢れ出したり、攪拌されながら形を変えていく様子を想像し、風景をもとに6つの視点から切り取るように描きました。ひとつの景色から何かを思い起こすとき、きっかけとなるのはその中の色やかたち、空気、音、匂いなど人によって様々だと感じます。今回の制作で手がかりとなった要素を詰め込んだこの作品が、誰かとつながりその人の “いつか” を呼び起こす存在になったら嬉しく思います。

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