大学案内2025
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チェコでのパフォーマンスが表現の幅を広げるきっかけになりました眠れないほどに大きなショックを受けた海外での体験が制作を続けることの礎に2度の滞在体験から見えた自分自身と覚悟の芽生えY-AIR331前田乃映本学大学院博士前期課程洋画研究領域修了。在学中に西ボヘミア大学(チェコ)の「ArtCamp2019」に参加幼い頃から取り組んでいたバレエで培ったボディランゲージは、「ArtCamp」に参加したときにも非常に役立ちました。また、最初の週に受けたダンスの講義では、地元の人たちと一緒にパフォーマンスを作っていく過程が興味深く、さらには複雑な歴史背景があったチェコだからこその、ダンスという沈黙表現が担うものの大きさを知ることになったのは、予想外の収穫です。単にパフォーマンスを“見せる”だけではなく、パフォーマンスを通じてその地域と“つながる”という体験をしたことで、帰国後の自身の表現に広がりが生まれました。チェコでの「ArtCamp」、そしてフィリピンと陸前高田に滞在する「DISPLACED×陸前高田 AIRプログラム」と、2つのAIRを経験しました。特にDISPLACEDプロジェクトでは、マニラの社会問題であるスラム街や貧民街を訪問し厳しい状況に置かれた人々を目の当たりにすることで、眠れなくなるほどの大きなショックを受けました。天災、人災によって失われてしまった記憶、人……それを自分の中に絵画と言葉とでとどめていくということ。自分の制作スタイルを確立するきっかけとなった、非常に大きな意味を持つ経験となりました。若松はるか本学大学院博士後期課程洋画研究領域在学中に西ボヘミア大学(チェコ)の「ArtCamp2018」、「DISPLACED×陸前高田 AIRプログラム」に参加「ArtCamp」には、1年目は受講生として、2年目は本派遣プログラムを協働実施している「遊工房アートスペース」のリサーチャーとして、現地運営チームのインターンに入れていただきました。インターンとして仕事の現場を見せていただいたことは、自分もバックヤード側でアート界に関わりたいという覚悟が芽生えた大切な経験。AIRを通じて普段の場所からアウェイの環境に入ることで、得意も不得意も、好きなことも嫌いなことも鮮明に自分自身が見えました。みなさんもぜひ、達成感や失敗や出会い、いろいろなものを持ち帰りアーティストとして生きる糧にしてください。辻 真木子本学大学院博士前期課程アートプロデュース研究領域修了。在学中に西ボヘミア大学(チェコ)の「ArtCamp2014・2015」に参加。「遊工房アートスペース」スタッフを経て、現在「トーキョーアーツアンドスペース(TOKAS)」スタッフ

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