大学案内2026
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学生作品大学院美術研究科祖母が亡くなった時、故郷の特別な葬式にインスピレーションを受け、祖母に関する思い出をこの黒いキューブに封印した。その葬式を通じて、目に見えない霊体も何かを媒介して痕跡を残すことができることに気づいた。そして、髪の毛を使って、祖母がいつもソファに座って、ランプの下で本を読んでいる情景を再現した。本作品は、外食の時のメニュー選びを、キャラクターとの関わりを通じて、より交流の機会を増やすことを目的としています。一般的に、メニューの在り方は購買意欲を高める工夫やデジタル化に伴う機能性が重視されるため、選ぶ楽しさそのものはあまり重要視されていません。そこで、選択や待ち時間を楽しむことに重点を置いた、新たなメニューの在り方を考案しました。工芸小島早椰 「 植物の 創造 」立体芸術郭 昱頡 「 MEMORY CUBE 」メディア倉富文香 「ぐるぐるザラシとメニュータイム」174インスタレーション/木、樹脂、ソファ、サイドテーブル、ランプ、人工繊維、ドアスコープ、本/H1500×W1500×D1500mm修了制作プロジェクター投影 、赤外線センサーによるスイッチギミック/H3000×W1700×D1300 mm修了制作デジタル・フリーモーション刺繍、日本・欧風刺繍、顔料着彩/合成繊維、絹糸、綿糸、ポリエステルオーガンジー、他 /H 500×W400×D400mm、H1300×W500×D100 mm、H170×W220×D230mm、他(8点)修了制作刺繍の可能性を広げるという目標のもと、架空の植物をモチーフに作品を制作している。多様な刺繍技法と素材を組み合わせて立体作品を制作することで、素材を加工して造形を生み出す技術を追求する工芸の要素と、新たな表現で刺繍の概念を改めて問い直すアートとしての価値を持つ刺繍作品を提示することとした。植物は私の世界を広げてくれる存在である。様々な色や形、模様から世界のまだ発見されていない植物を想像し、その期待感から様々な形を創造する。私が生み出した植物によって架空の世界が広がっていく感覚を鑑賞者と共有したい。

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