クリエイティブ・プロデュース表現領域パンフレット2023_1
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(左)授業外活動の一例。有志学生による日本の芸術祭研究におけるフィールドワーク (右)「ミュージアムエデュケーション演習」授業風景アート・デザイン表現学科女子美術大学芸術学部内の学科として、4つの専門性を追求する表現領域(メディア/ヒーリング/ファッション/アートプロデュース)を内包するかたちで2010年に設立。2024年度からは、空間表現を扱う「スペース表現領域」が新たに加わり、アートプロデュース表現領域は「クリエイティブ・プロデュース表現領域」に名称を変更する。ミュージアムスタディ美術館学。特にCPでは、美術館にまつわる法律・制度やそれらを支える歴史、資料や作品の収集・保存、展示の企画や設営までを総合的かつ実践的に学ぶ一連の講義と演習を指す。美術館で学芸員として働くうえでの基盤にもなるカリキュラム。05Keyword 01Keyword 02日沼:私たちがCPのキャッチコピーに使っていた「場の創造者」っていう言葉がきっかけだと思うんですけど、この前、進学説明会に参加していた高校生から「(同じくアート・デザイン表現学科内の)スペース表現領域とどう違うんですか」っていう質問があったんです。「『スペース(space)』と一緒じゃないんですか」と。確かに、「出合わせ方を考える」とか「場をつくる」っていうと、ちょっと混乱しますよね。そういう言い回しを使わずに、CPを一言で表わすと何でしょうね。潘:うーん、何だろう……表現の「発見者」かもしれない。今まで表現と見なされていなかったものを、発見していける人。表現にもいろんなジャンルがあって、演劇ならシアター、美術作品なら美術館の中にあるものっていう既成概念があると思うんです。でもそれって、それぞれが独立して成立しているものではなくて、その間にあるものを意識的に考えていくことがすごく大事で。表現と何かの間をつなげていくような─それは表現者と社会、という場合もあると思うし、異なるジャンルの表現同士をつないでいく場合もある。だから「シアターの中に絵をひとつ飾ったときに、そこで行なわれる演劇って一体どんなものだろう」とか、そういうことに興味がある人には、すごく合っている領域なんじゃないかなと思いますね。「表現の発見者」。日沼:面白いね。潘:それから、いわゆる「自分が表現をしたい」っていう人に限らず、生み出されたものに関わってみたい人にも向いていると思います。単純に鑑賞するのが好きな人とかでもいい。日沼:同じく進学相談で「やりたいことがたくさんあって、ひとつに決められない」とか、「何かを表現したいけど、どうしたらいいかわからない」と悩んでいる高校生や受験生には、CPに来るといいよと伝えています。潘:「わからない」っていう言葉をみんな多用しているけど、私は「別にわからなくてもいい」ってよく伝えます。世の中って、わかっていることよりも、実はわかってないことの方が圧倒的に多い。自分のなかに表出してきてるけど、まだ何になるかわからないものを、どうやってほかの人に伝えたり、あるいは形にしたりするのか。例えば演劇や音楽、美術などさまざまなジャンルを通して外に伝えるとき、自分の思いをどうやってそこに乗せていくのか、受け取る側がどう鑑賞するのか、あるいはどう鑑賞させるのか─そういうことも含めて、これがおそらく「CPでやっていること」なんでしょうね。表現って、答えのないことをみんなに考えさせる力を持っているので、みんなで鑑賞したり、それについて話し合ったり、答えがないゆえに共有できることって、実はたくさんある。これってすごく根本的で、面白いところだなと。日沼:私が今APで担当している授業のなかに「ミュージアムスタディ演習」というのがあるんですね。従来は生活のなか、つまり美術館の外にあったものが、どうやって「美術品」となっていくのかを考えていく授業。潘:自分の好きな作品に出合ったら、その作品が今までどういうストーリーを辿ってきたのかとか、表現の「発見者」美術館の外にあったものが、どう「美術品」となっていくのか

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